Brightening Your Way

SKLT08

ワンポイントアドバイス:ビジョンの役割
「あなたが立ち上げようとしている会社のビジョンは何ですか?」
と聞かれたら、どう答えますか?

そもそも「ビジョン」って何でしょうね。文献をあたると、いろいろな解釈が出ているかと思います。これが正解というものが明確にあるわけでもないので、自分なりに腑に落ちてればよいかとは思うのですが、実は、個人的な問題じゃなかったりもします。

どういうことでしょう?

『感じるマネジメント』という本があります。リクルートHCソリューショングループの方々が全世界にビジネスを展開するデンソーという会社の価値観を全社で共有させるというプロジェクトを描いた本ですが、大企業だけに通用するという話ではなくて、これから起業しようという方々にもとても参考になることが書かれていると思います。

少しだけ、引用しますね。

たとえば、ビジョンを、「憧憬(しょうけい)」と訳してみてはどうでしょうか。
・・・
「憧憬」は、憧れの情景、理想とする景色のことを意味しています。「こうあるべき(must)」よりも「こうありたい(want)」という気持ちを含意した言葉です。
企業の経営において、「こうあるべき」という気持ちが重要な役割を果たしてきたことは、否定できません。しかし、ビジョンが「こうありたい」という気持ちを喚起することができれば、人々のエネルギーはより主体的・能動的・開放的に発揮される。私たちはそう考えています。(p.102-103)

「ビジョン」=「憧憬」。すごく良い訳だと思います。

そして、ここでは明示されてはいませんが、この本の前提である「価値観の共有」ということを鑑みれば、「憧憬」と訳されたビジョンは、みんなで共有すべきもの、共に「こうありたい」と思えるもの、でないといけないんですね。これが、先ほど、「個人的な問題じゃない」と記した理由です。

つまり、ビジョンを議論するということは、憧れの情景を議論するということなんですね。ビジョンは、自分たちがどうありたいか、自分たちの活動によって世の中がどうなって欲しいのか、そういったことを共有するためにとても大事な役割を果たすべきものなのだと思います。

チームで起業しようとしている方もひとりで起業しようとしているかたも、それはもう分かっていると思われるかもしれません。でも、ぜひ、文章に落としてみてください。そして、自分たちじゃない人がそれを読んだときにどう読めるかを考えてみてください。それは、未来の仲間にどう読まれるかという予行演習です。

誰しも良い仲間と仕事がしたいですよね?また、そうするのがうまくいく秘訣でもあるでしょう。
そのためにも、同じ景色をみたいと思ってもらえる、そういう景色を描いてみるということが、その第一歩になるんだと思います。